皆さんは神前式というものをご存じですか?言葉は知っていても、詳しい内容までは分からない方も多くいるかもしれません。
実は神前式というスタイルを選ぶことで、2人だけの記念日をより大切に残すことができるとあり、最近では神前式が注目を集めてきています。結婚の契りを交わす儀式に特別な想いを重ねたいなら神前式も検討したいですね。
また、披露宴を行わず家族のみで行いたい方も向いている理由があります。家族として2人の新たな出発を見送る場をつくりたいというニーズはありますよね。
神前式は、写真だけや食事だけの挙式とするよりも印象深く、夫婦となる2人の出発点を家族みんなで見届けることができます。
ここでは、神前式で挙式を行うポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
神前式ってなに?2人だけ、家族だけの特別な思い出づくりにも




そうですね、まずは「神前式」がどんなものかをお話します。
神前式とは、1900年の大正天皇ご成婚の慶事から民間に広がったとされています。もう100年以上の歴史があるスタイルで、主に次のような特徴があります。
日本の伝統的な挙式スタイル
- 神社や神殿など、神前で行われる
- 厳粛な雰囲気で私語厳禁
- 儀式の1つ1つに大切な意味が込められていて、両家の結びつきを表す内容になっている
- 儀式を新郎新婦が協力して執り行うことにより、夫婦になることを実感できる
このように神前式とは、神前で夫婦になる誓いを立てる厳粛な式で、家族などの出席者がそれを見届けることができます。
ここで1つ、疑問になるのは「披露宴はやらなくていいのか」ってことですよね。考え方は人それぞれで、必ずしも必要なものではありません。
費用が掛かる、準備が大変、雰囲気が苦手。披露宴をしない・したくない理由はいろいろあるかと思います。披露宴をしたくない場合はしないと決めてもいいのです。また、披露宴までいかなくても、カジュアルパーティーを開くという選択も自由です。
神前式の流れは?儀式の1つずつに特別な意味がある
神前式の流れは主に、次のような流れで進んでいきます。神社によって異なる場合もありますので、詳しくは見学に行く際に確認してくださいね。
1 | 参進の儀 | 新郎新婦、両家の親、親族の順で本殿へ向かう(花嫁行列) |
2 | 本殿入場 | 神前に向かい右側が新郎側親族。左側が新婦側親族入場後、新郎新婦、仲人、神職が入場 |
3 | 修祓(しゅばつ)の儀 | 神職が身の汚れをはらい清める |
4 | 祝詞奏上(のりとそうじょう)の儀 | 神職が神に結婚の報告をし、永遠に幸せが続くように祈る |
5 | 三々九度の盃(さんさんくどのはい) | 大中小3つの盃で新郎新婦が交互にお神酒を頂き、夫婦の永遠の契りを結ぶ |
6 | 指輪の交換 | もとは神前式にはなかったが、希望者が多く、取り入れられるようになった |
7 | 誓詞奏上(せいしそうじょう) | 新郎新婦が夫婦になることを誓う言葉を読み上げる |
8 | 玉串拝礼(たまぐしはいれい) | 玉串を捧げない儀式、作法は前もって説明あり |
9 | 巫女の舞 | 門出を祝い、雅楽の調べに乗せて巫女が舞を奉納 |
10 | 親族盃の儀 | 両家が親族になる儀式。親族全員がお神酒を3回で飲み干す |
11 | 斎主(さいしゅ)の挨拶 | 神職が式を執り収めたこと神に報告 |
12 | 退場 | 退場後は神殿の前や庭で集合写真を撮る |
このように、神事の1つ1つに意味があり、神様へこれからの幸せを見守ってもらえるようにお祈りをします。
神前式の費用ってどれくらい?費用を左右するポイントは
さて、次に気になるのがお金の話。神前式ってどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
相場の平均は30~35万円ほどですが、費用を大きく左右するのは衣装とかつら代。内容によっては、チャペル挙式より費用が掛かってしまう可能性があるので、内訳とそれぞれのポイントを見ていきましょう。
- 初穂料 5~10万円
挙式の謝礼として神社に納めるお金が必要になります。挙式代に含まれている場合もあれば、別で納める場合もあるので神社へ確認してみてください。
- 衣装・メイク代 15~30万円
神前式で費用が大きく左右されるのが衣装・かつら代になります。価格変動のポイントは以下の通りです。
チェック!
- 白無垢か色打掛などの種類
- 衣装が新作や1点ものだと、高価に
- 刺繍の種類(手刺繍か機械織)
- かつらを希望するか
かつらを希望する場合は3~10万ほどプラスになります。
髪の長さが肩まであれば、地毛で日本髪に結ってもらうことも可能です。洋髪スタイルにして、かんざしや生花をあしらうなどヘアスタイルは着物に合わせてバランスを見たほうが良いです。着物試着はしっかり行ってください。
- 食事代 1~2万円/人
挙式を終えた後に会食する場合、会食の代金も必要になります。アクセスによっては、移動のタクシーやバスの予算も必要になります。
良い式にするために!神前式をする場合の確認点
ここで神前式のみを行うとした場合、確認したほうが良い事についてお話をします。
チェック!
- 神殿の収容人数を確認する(40名ほどの収容人数になってること多い)
- 会場の雰囲気や庭などのロケーションを確認する(撮影スポット)
- 挙式後の会食までのアクセスがスムーズか
- 予約できない時期がないか確認する(七五三や大型連休には式が行えないこともあります)
- 参列者に子供や高齢者、車いすの利用が必要な場合の対応や設備
これらは神社へ見学へ行ったりして事前に確認してください。
最近は和婚人気が高まってきているので、様々なニーズに応えてくれる所もあります。例えば一般的に友人は参列できないですが、収容人数内であれば参列OKのところもあるので相談してみてください。
また、結婚式場の模擬挙式や和装の試着体験もできるブライダルフェアへ参加した方は、さらにイメージを膨らませやすいかもしれません。
まとめ
まとめ
- 神前式とは神前で夫婦の誓いをたてる、厳かで伝統的な式
- 様々な儀式を行うが、それぞれに特別な意味がある
- 神前式の相場は30~35万円、費用を左右するのは衣装とかつら代
- 挙式前に事前確認するポイント(会食会場へのアクセスや、子供や高齢者への配慮など)
少し堅苦しいイメージもありますが、1つ1つに意味が込められている儀式を厳かに行うことで、夫婦になる実感ができるのは神前式ならではないでしょうか。
神前式をおこなうことで、2人にとって、家族にとって、特別な時間となったら素敵ですね。